親子で守る「子どもの安全」

子ども110番の家

1.「子ども110番の家」のはじまりは岐阜県(平成8年3月)

平成6年4月,岐阜県羽島市において,小学校2年生の児童(7歳)が,下校途中に殺害されるという痛ましい事件が発生しました。

この事件を教訓として,平成8年3月,可児市今渡北小学校PTAが中心となり,警察・地域防犯協会等と連携し,通学路周辺の理容院・美容院・コンビニエンスストア・ガソリンスタンド等が,「つきまとい」や「声かけ」等の不安を抱かせる事案に対して,緊急避難先として子どもを保護するとともに,警察への連絡等の措置を講じることにより,事件の未然防止を目的に,「子ども110番の家」として,子どもに分かりやすいステッカーを掲示したのが始まりです。 (写真右:日本で初めての「子ども110番の家」プレート)

2.広島県においては,旧甲奴郡上下町(平成9年4月)

広島県においては,9年2月,旧甲奴郡上下町の「上下っ子を育てる連絡協議会」において青少年を取り巻く諸問題について協議され

  1. 誘惑,連れ去り,声かけ等から子どもを守る。
  2. 児童・生徒がたやすく救助を求める手段としての「110番通報」の場を設定する。
  3. 被害の拡大防止及び再発防止に資する。

ことを目的として「子ども110番の家」を設置することになり,平成9年4月,町内58箇所に看板を設置したのが始まりです。

3.その後の広島県内の広がり

その後,福山市中央中学校区青少年補導員連絡協議会が中央中学校区内の通学路沿いに設置,尾道市立小中学校PTA連合会が市内32小中学校で取組みを始められるなど,県内各地に広がっていきました。

平成20年12月時点では,県内において約46,000箇所の「子ども110番の家」が設置され, 約17,000台の「子ども110番の車」が活動しています。(県民活動課調べ)

※「子ども110番の車」の台数には,「子ども110番」と明示していなくても緊急時に子どもを保護する意思表示をしている車両も含めています。

4.ガソリンスタンドでの広がりは?

ガソリンスタンドは、全国の地域に根差した広範なネットワークを形成しており、地域に不可欠な存在です。

また、給油所の特徴は、人や車の往来が多い公道に面しており、夜間でも比較的営業している店が多いことが挙げられます。

このような給油所の地域的特性を生かしつつ、広島県石油組合では、広島県警察本部・広島県内の各教育委員会とタイアップして、2000年12月から「こちらSS110番運動」を展開しています。
現在、全国の多くのガソリンスタンドがそれぞれの地域の立地特性を生かし、同様の運動を展開しております。